今年度、土田病院は東京都の病院巡回訪問事業を受けています。聞きなれない方もいらっしゃるかと思いますが、これは中小病院の看護職確保・定着の促進を 図ることを目的とした事業です。一般的に中小病院は人員体制が手薄であり、知識・情報量が比較的少ないため勤務環境改善等に向けた取組が病院の力のみでは 困難です。そこで就業協力員が訪問し、勤務環境改善や研修体制構築に向け助言・指導を行うという内容です。当院でも人材の確保・育成は重要な課題です。

実際には東京都ナースプラザから協力員さんをお迎えして、時間をかけて会話のなかで当院の現状を把握することから始めます。それはまさに当院や看護部の姿 を見つめなおす作業です。次に課題を整理しゴールを設定し、ゴールへ向け計画をたてていきます。月に1度の訪問ですが、指導員さんの親切で丁寧なご指導の おかげで計画の見直し、資料づくりなどあっという間の一か月です。私も毎月『宿題』があるので必死です。
見つめなおすと書きましたが、正確ではありません。はじめて見つめる経験だったかもしれません。そのなかで当院・各部門のミッション・ビジョン・バ リューについて考える機会がありました。そこで私も院内勉強会でスタッフに同じことを問いかけました。スタッフが大切に思うことを、この機会に自分に問い かけて欲しいと思ったからです。

数年前、当院は100周年を迎えました。土田病院は未来へ向けて、今大切な時期を迎えています。 100年の先輩方の努力と苦労の道の後を、ひとふでひとふで漆を塗り重ねるように、与えられた仕事に努力を惜しまず、未来の仲間へ引き継いでいきたいと思 います。私たちは100年続いてきたひとつのチームなのです。
私は100年後に開かれる200周年記念パーティーで、未来のスタッフが「伝統について語りあう場面を想像します。その伝統はスタッフひとりひとりがこ ころのなかで大切に思うことからはじまっています。いま大切に思うことが未来になります。大切に思うこと。これはスタッフの宿題です。

それから夏休みといえば読書感想文です。
私の一冊は、飯嶋和一著『狗賓童子(ぐひんどうじ)の島』小学館
すべてが結晶のようです。
是非、ご一読を。

平成27年夏 看護部