近年、当院は東京都病院巡回訪問事業、東京都医療勤務環境改善支援センターの事業に応募し職員の確保、定着の促進等に取り組んできました。関係各方面のみなさまお世話になっております。

看護部の前回のブログから2年。その後を振り返れば、難局の連続ですが続けてこられたのはひとえに現場スタッフのおかげです。たとえば私がご見学者と一緒に院内をまわると、スタッフは手を休め立ち上がっていつも笑顔で迎え挨拶をしてくれました。このメッセージは患者さんご家族の初めての入院生活の不安に安心感を与える大きな意味をもちます。またご見学の方からは「ここは患者さんと職員が笑顔でいる病院で、そういうところで働いているんだと思ったという言葉をいただきました。

看護部には臨床や精神科経験の日の浅い看護師もいます。私は皆に看護師を目指した動機、将来どんな看護師になりたいかを問いました。その誠実で真摯な答えに自分の甘さを知り、責任を痛感し、その姿に心を揺さぶられました。ある看護師は家族の立場にたち夜間に焦燥感があって眠れない患者さんが眠るまで手を当てそばにいました。またある看護師は全盲の患者さんをおもいやり、室内の設備を整えました。またある看護師はどうしたらナースコールを鳴らさせないようにできるのか自問し続けています。患者さんの所在がわからなくなったときにはすばやく周辺を駆け回り、家族や関係者に連絡をとり、詳細な記録を作成し、ひとりひとりが自分で仕事を見つけ冷静に対応を続けました。見事でした。
また病棟を見渡せば、患者さんに親切に声を掛けるベテランスタッフがいつもいました。人材が足りないときには黙々と夜勤を支えるスタッフ、「夜勤はできなから」と早番や日勤をしっかり支えるスタッフがいました。こういうスタッフに私たちは支えられています。

映画「ボヘミアン・ラプソディー」 冒頭のブライアン・メイのギターの音色のファンファーレは、私のこころを一気に40年前にタイムスリップさせました。一緒に観た娘は当時の私と同い年。人生を感じます。
長編歴史小説「星夜航行」(飯嶋和一著 新潮社)。星は雨や曇りの日には見えないけれど常に変わらない位置にあり一定の動きを示すように、主人公はいかなる状況下でも自分の良心に恥じず忠実であろうとし、人格を保ちます。
ここで出会ったスタッフそれぞれの看護の原点と、ふたつのストーリーに共通するものは、時間を貫く弓矢のようなまっすぐな光と、地を這うような心を搖さぶる情熱です。

今年、ラグビーワールドカップ日本大会。そこで私達が見たいのはきっと勝ち負けでなく、チームスピリットとフェアプレーです。そして2月は資格試験、東京マラソンは今年から3月。今年も娘と声援をおくります。受験生のみなさん、ランナーのみなさま実力を発揮されますように。

看護部 松川美夫  平成31年 立春